届けたいのは果実本来の甘さ。作り手の思いもギュッと詰まったドライフルーツ
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届けたいのは果実本来の甘さ。作り手の思いもギュッと詰まったドライフルーツ

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小松市の『Kaju Re:(カジュレ)』は、県内では珍しいドライフルーツの専門店です。

店内には、色とりどりのドライフルーツがずらり。でも、なぜドライフルーツの専門店を?

そこには店主の果物への熱い思いがギュッと詰まっていました。

 

 「そもそものきっかけは、趣味の果樹栽培だった」と店主の室井さんは語ります。
そのうち、副業として自分で栽培したフルーツを販売するように。
しかし本業の合間に生の果実を扱うとなると、鮮度の問題でどうしても販売に限度が生じてしまったのだそうです。

もっと多くの方にこのおいしさを届けたい

そしてたどり着いたのが、果物をドライフルーツに加工する方法でした。

 

「乾燥時間は果物によって異なります。柑橘類はかなりの時間がかかるので少し大変」と室井さん

 

ドライフルーツというと、表面に砂糖のかかったものをイメージする人が多いのではないでしょうか?
でも『Kaju Re:』のドライフルーツは一味違います。
果実が持つ自然な甘みを届けられるよう、砂糖を不使用。保存料等の添加物も不使用です。

 

室井さんは
「砂糖を使わないドライフルーツ作りには、教科書がなかった」
と、商品化に向けた試行錯誤の日々を振り返ります。

子どもやお年寄りでも食べられるやわらかい仕上がりを目指し、
果物ごとの適切な乾燥時間をトライアンドエラーで見つけ出していったのだそうです。

 

袋を開けた瞬間フルーツの香りがふわっと立ち上り、しっとりやわらかな食感の『Kaju Re:』のドライフルーツには、こんな裏話があったんですね。

 

■『kaju Re:』では、主に石川県川北町産のいちじくを使用。

 

砂糖で味付けをしないというのは、つまり
「ごまかしがきかない」「素材そのもので勝負する」ということ。
そのため、仕入れには特にこだわりが。

全国の農家さんのところへ直接赴き、
その果物固有のしっかりとした味わいと香りを持ったものを厳選しているのだそうです。

その際、表面にキズがあるせいで販売できない果物を買い取り、商品に使用することも。
農家さんからも「使ってくれてありがたい」という声をいただくと言います。

ドライフルーツに加工することで、捨てられるはずだった果実に新たな命を吹き込む。
室井さんの、果物とそれを生産した人へのリスペクトが感じられるエピソードです。

 

ドライフルーツは、意外なマリアージュを見せてくれることも。

 

Kaju Re:』にはチョコレートの上にドライフルーツをトッピングした商品も。
ほかの食材や飲み物との組み合わせも楽しいのが、ドライフルーツの魅力です。

実はお茶請けにもピッタリ。
「おすすめは棒茶と一緒に楽しむこと」
とのことで、意外性のある組み合わせに驚きです。
また、ウイスキーなどのお酒のおつまみとして買い求める人も多いのだと言います。

さらに、「アイスクリームにトッピングしても面白い」とも教えてくださいました。
そのまま食べるとソフトな食感の『Kaju Re:』のドライフルーツが
アイスで冷やされてサクサクとした不思議な食感に。
それは気になる…。ぜひ試してみたくなりました。

 

最後に室井さんは
「素材そのものの味わいに乗せて、農家さんの思いも一緒に届けたい」
と、商品への思いをお話してくださいました。

 

ドライフルーツに込められた、生産者の愛情。
この果物はどんな場所で育てられたのかな?なんて想像しながら食べると、
味わいがより豊かに感じられそうです。

 

 

<じのもんオンラインショップで販売中>

Kaju Re: 商品一覧

 


Kaju Re: (カジュレ) ドライフルーツ&スイーツ専門店
923-0835 
石川県小松市吉竹町ヌ36 
090-2030-6931
営/12:00-18:00
休/月曜・火曜
Instagram@kaju_re

 

じのもんライター:中嶋 美夏子

大学進学を機に金沢へ。おいしい食べ物と暮らしに根付く美意識に感動し、日々探求しているうちにいつの間にか十数年が経ってしまった。人々のなにげない日常が撮りたくて、ちょっとしたお出かけでもいつもカメラと一緒。能登からやってきた保護猫とふたり暮らし。